北海道のニセコで暮らしていたときに、いつもお世話になっていたガソリンスタンドで樹木の苗木も販売していました。そこでオススメされて庭に植えたのが「ジューンベリーの木」。低木で可憐な白い花を咲かせ小さなサクランボのような実をつけます。初めはやわらかな緑色から赤く色づき、ブルーベリーのように紫色に熟したら人間が食べても美味しいと聞きました。しかし、紫色に熟す頃にはいつの間にか実は無くなっていました。根元に落ちている様子もなく「誰か食べに来ているのかな…?」と思っていました。
会津に転居して昨秋から庭造りを始める時に、どうしてももう一度「ジューンベリーの木」を見ていたくて、家の中から眺められる玄関脇の場所に植えました。すると、沢山の実をつけてくれました。徐々に紅く色づいて輝く様子が可愛くて、見る度に「ありがとう」と声をかけていました。
すると先日、二羽のヒヨちゃん(ヒヨドリ)たちがジューンベリーの木に来ているのを発見しました。小鳥と言うよりは大きなヒヨちゃんたちが、揺れる枝の上でバランスをとったり、時にはホバーリングしながら赤い実を啄ばんでいました。赤い実はとても酸っぱくて「そんなに食べて大丈夫なの?」と思っていましたが、あれよあれよと言う間に、一週間ほどで全ての実が食べ尽くされてしまいました…。
ジューンベリーの実は何処へ行ったのか、長年の疑問は解けました。けれど、実もなくなってしまいヒヨちゃんたちも来なくなり、ちょっぴり寂しくなりました。
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